今年は「おやゆび姫」

あけましておめでとうございます。

穏やかに年があけましたね。

昨年中は、大変お世話になりました。

お陰様で、昨年の「ごんぎつね幻想」は、つくば、水戸(ひたちなかカンパニー)両公演共に大変好評をいただきました。

20周年記念公演後の新たなクリエに向かう第一歩にすることができました。

今年は、その流れを組んで、更なる一歩をと願い、「おやゆび姫」を上演の予定です。

どの様な流れかといいますと、

①昨年取り上げた新美南吉が、日本のアンデルセンになりたかったと思っていたことを知り、南吉は、アンデルセンのどこに惹かれたのか、知りたくなったのです。

②「ごんぎつね幻想」は、元々存在する、有名なものがたりをミュージカルにしましたが、演出家から、もう一作品、原作があるものをやりたいな、と提案がありました。

そこで、何度も何度も読んでいる「アンデルセン全集」(岩波少年少女文庫)を、本棚から手に取り、久しぶりに読んでみました。

その中で、北欧の四季の描写が色彩感にあふれて美しく、登場人物も多く、様々な愛の形が描かれた「おやゆび姫」を書いてみたいと思ったのです。

幼いころに読んだ絵本の「おやゆび姫」は、ページ毎の絵は今でも覚えているのですが、とても面白いとは言えず、全くワクワクしませんでした。

何人かに聞いてみましたが「名前は知っているけれど、読んだこともきっとあるけれど、登場人物は覚えているけれど・・・・・あれ?どんな話だったっけ?」という感じでした。

それなのに、おやゆび姫?

いえ、それだからこそこの作品を、なるべく原作に沿った内容で、アンデルセンが表現したかったものは何かを求めていきながら、且つクリエならでは、舞台ならでは、ミュージカルならではの、そして「今」の私の感性が感じたものを、舞台作品にしてみたくなりました。

何とか、台本も書き、M1の音楽を心待ちにしております。

上原はM1を書き上げた後、年末から体調を崩し、人生初のまさかの寝正月です。

体調が戻りましたら、「おやゆび姫」への思いや、作者アンデルセン、その育った土地、恋、旅など様々な形でアンデルセンを追いながら、ブログを書いて行きたいと思っています。

5月5日 つくばカピオホールにて 新作初演の予定です。

皆さま、どうぞお楽しみに。

戦後70年という節目の年に相応しい一年となりますように。

皆様方にとりましても、実りある一年となりますように、お祈り申し上げます。

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。