塩塚さんのレッスン

毎回、公演の前にしていただく、テノール歌手の塩塚さんによる発声レッスン。

今回もお願いしました。

彼は日本を代表するスピントテノールで、知る人ぞ知る方です。

初めてレッスンに参加する大学生たちは、声の迫力に度肝を抜かれた様子。

私が中学生の時だったと記憶しているのですが、マリオ デル モナコという、イタリアのオペラ歌手の歌を水戸市の県民文化センターで聴きました。その時の記憶に塩塚さんの声は似ています。

確かに、大きくて、力強くて、ドラマチックで、日本人離れしていて、初めて聴く人はびっくりします。

でも、お話する時は、とてもソフトで優しいのです。

何故、毎回公演の度に塩塚さんにレッスンをお願いしているかというと、声が大きいから、ではなくて、説明が論理的で、科学的で、わかり易く、やり方を掴むと劇的に声が変わり、歌うことがとても楽になり、楽しくなるからです。

そう、声が劇的に変わるのです。

今回、主役のごんを演じるえりさは、音程も正しく、リズムも正確なのですが、今一伸びた声が出せていませんでした。

全体レッスンの後、個人レッスンを受けたえりさの歌の伴奏をするために、レッスン室に入った私は、びっくりしました。

おお!!声が響く場所をみつけたのです。そこにはまると、ポーンと伸びのある声が出るのです。

「やったね、えりさ!!」

今回の公演では、ごんのソロが沢山あります。

面白い歌、楽しい歌、切ない歌、美しい歌・・・・・

えりさがどんな表現をするか、楽しみにしていてくださいね。