合宿での通し稽古

この週末、ひたちなかでは、合宿がありました。

作曲家の金ちゃん、語りの小野さんにもいらして戴いて、通し稽古も出来ました。

子供たちのお父さん、お母さんたちが見守る中、M1オープニングが始まりました。

M1が終わると、小野さんの語りが始まります。

もう40年も南吉を追いかけていらっしゃるという、南吉研究家の小野さん。

少女のような眼差しで語るのを、金ちゃんの優しいピアノが包みます。

もう、これだけで、南吉が伝えたかったものが、心の中に降り注いで来そうです。

アンサンブルのメンバーのダンスも熱く燃え上がるようです。


こどもたちのお芝居も、楽しく伸び伸びとしています。

「ごん」になりきれず、ちょっと苦しかったEMちゃん。

今日は、「ごん」になっています。

透明感のあるまっすぐな歌声がお稽古場に響きます。

兵十の火縄銃で撃たれるごん。

兵十役のIZM君の目からは涙があふれ出ていました。

ごん役のEMちゃんの目からも一すじの涙。

南吉自筆の原稿には、撃たれてもなお、ごんは「うれしくなりました。」と書かれています。

心充たされ、うなだれるごんを見て、ギャラリーは、涙、涙、涙・・・・・

カーテンコールのあと、ベテラン女優のIMHちゃんが、ごん役のEMちゃんに駆け寄って来ました。

「すごく良かった。」と抱き合ってる二人です。

IMHちゃんは、何度も主役をやっていて、そのプレッシャーや、孤独感が痛いほどわかるのでしょうね。いつも、主役の人には、温かな言葉をかけています。

こんな素敵な女性がカンパニーの中にいるって、本当に誇りです。

お陰様で、充実したいい合宿になりました。