2016年10月アーカイブ

前回は、板倉さんが作ってくれた道具をご紹介しましたが、今回は、三角標など、他の道具たちを紹介すます。

 

その前に、板倉さんが作った、そう、銀河の模型もありました。

アクリル樹脂?の中に、宝石のようなビーズや石たちがちりばめられています。


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服装を見て、冬だとわかりますね。

そう、銀河鉄道の夜の舞台が作られたのは、冬でした。

何だか、ずいぶん昔のようにも思われます。

 

 

三角標は、これまた、力強い道具班メンバーの一人、K君の力作です。

大きいもの3体、小さいもの7体、計10体。

見ての通り三角錐です。こんな形のものを作るのは、とても面倒だったと思います。


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そして、何と、頂点をポンと押すと点灯し、またポンと押すと消えます。

幻想的な銀河の場面を演出してくれました。


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K君は、つるちゃん(元々役者)の職場の後輩です。

「埴輪ろまん」の、埴輪作りの時に、つるちゃんが誘ってくれました。

その時のクオリティもすごかったのを覚えている方も多いと思います。

いたっち、つるちゃん、K君で、仕事の合間に、コツコツコツコツ、大量に作ってくれました。

 

 

学校の椅子や、汽車の中の座席として使われた四角いグレーの箱たち。

軽くて、持ちやすく(一人で一度に2個持てる)、人が座っても壊れない、そして安上がり。それを、11個作る。

そんな・・・・

そう、そんなものを、鳥捕りを演じた役者のYT君が、考え、袖チームが作ってくれました。


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YT君は、貴重なキャラクター俳優です。前回「おやゆび姫」のコガネムシが印象に残っている方も多いと思います。今回の鳥捕りも、好演してくれました。

彼は、大人の役者たちのまとめ役でもあります。

ちゃんと、仕事もしています。ちゃんとどころではありません。大変多忙な日々なのです。よく、研究とか、論文とか、発表とか、試験とか、海外からのゲストの対応とか、海外出張とか、彼から聞きますが・・・・・そんな仕事のようです。

袖チームのリーダーでもあり、道具班のメンバーでもあります。

かつて、学生時代は、イラストレーターで広告なんかも作ってくれていたり、彼の劇団での貢献は、計り知れません。

 

 

後は、何があったでしょうか?

十字架は、上原が作りました。

これ、木にアルミホイルを巻き付けただけです。他のものに比べたら、作ったうちには、入りません。


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黒板に貼ってあった星図、パンと角砂糖が入った袋、バタクルミ、燈台看守の鍵、鳥捕りが持っていたサギやガンといった鳥、切符、信号手の旗、鉄の船、チュンセとポーセの銀の笛、水晶のお宮・・・・まだあるかも知れませんね。それらも、道具班や、子供役者のお母さんたちが作ってくれました。ススキの葉っぱも、み~んなで作りました。

 

 

そして、大変好評だった、ライトでの星座の演出。これは、振付の美穂のアイデアでした。

毎回、電池が切れないようにという管理と電池の入れ替えは、袖チームがしてくれました。

30人ほどの役者が両手に持つライト60個×ゲネプロを入れて4回分です。気が遠くなるような数です。


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このように書いていくと、道具だけでも、どれ程の人と、そのアイデアと、労力とがそこに注がれていることかと、改めてため息が出ました。

 

沢山の人の愛で、クリエの舞台は出来ています。

ご紹介出来て、良かったです。

すっかり秋を感じるこの頃ですね。

昨日、ひたちなか公演の反省会がありました。

運営面、公演全体の反省の後、役者たち一人一人が、どんな思いで稽古に、そして本番に臨んで来たか、語ってもらいました。

役者たちの言葉の一つ一つに、それぞれの年齢と経験、そして今置かれている環境など、様々なものの中で、精いっぱい役を演じ、感じ、舞台に立ったことが感じられました。

 

下は小学2年生から、上は、ベテランの役者さんまで、年齢も親子以上に違います。

人生の中での経験もそうですが、舞台経験もすごく違います。

 

そんな人々が30人も、同じ衣裳を身に付けて歌う、オープニングのM1。

子供の足りない部分を大人が補うとか、大人が子供を見守るとかではなく、それぞれが、一人の役者として、精いっぱいの表現をしています。


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ジョバンニとカムパネルラは、つくばは大人が演じました。

ひたちなかは、中学生と高校生です。

どちらも、それぞれの良さがあります。

そして、つくばで、えりさとえみちゃんという、感性豊かな大人が演じたからそこ、それを受けてのひたちなかの二人があったと思います。

 

子供だから出来る表現、いえ、子供でなければ出来ない表現があります。

その逆も勿論あります。

一人一人の個性もあります。

感じるものも違います。

それらを、上手く引き出し、全体をまとめていく、演出家の手腕がすごいと思います。


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そして、精いっぱいの表現をする一人一人がすごいと思います。

よく、本番を観てくださったお客様から、「みんなキラキラしていて素敵だった」というお言葉をいただきます。

きっと、ここは、幅広い人々が一つの舞台を作る奇蹟の場所なのでしょうね。

反省会での役者たちを見て、そう思いました。

 

下の写真は、反省会の後、色紙にそれぞれのメッセージを書きあっている所です。


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残務、片付け、掃除などは、まだまだありますが、「銀河鉄道の夜」に出演した「役者」としては、これで、終了です。

皆様、大変お疲れ様でした。

以前のブログで、「あれをやっている人がこれをやっている、ということが沢山ある」と、書きました。

道具たちも多才なメンバーたちによる傑作です。とも書きました。

 

その一つ、時計屋のシーン。

原作に出てくる描写をそのまま、役者の板倉美貴子さんにお願いしました。

 

「赤い目のふくろう」の時計、「人馬がゆっくりこっちへまわってきたり」する時計、「アスパラガスの葉で飾ってある」星座早見、「3本の脚のついた小さな望遠鏡」。

そして、「空じゅうの星座をふしぎなけものやへびや魚やびんの形にかいた大きな図」。

「  」内は、宮沢賢治さんの原文です。


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一つ一つが、すごく精密で、本当にリアルです。

壁に掛けてある「図」は、その完成度の高さだけでなく、大きさにもびっくりです。

 

時計屋の場面は、現実の世界では辛いことが多いジョバンニが、しばし現実を忘れ、星の世界に思いを馳せる大切なシーンなので、道具にもこだわりたいという、演出家の希望で、板倉さんに、お願いしました。

「いたっち(板倉さんの呼び名)、お願い!!任せる!!」と。

そして、「いたっちなら、大丈夫、安心」とも言っていました。

 

それから1か月半くらい後でしたでしょうか、想像以上のものが出来て来ました。

板倉さんの魂込めた力作の、そのどれもに、役者たちは、「うおー!!」と、声を上げました。

 

 

プロローグで、カムパネルラの家のシーンがあります。

ここで、カムパネルラが、「お父さんがおみやげに買ってきてくれた汽車」を走らせます。

この、汽車の模型も板倉さんの作です。

北上川、小岩井牧場、天気輪(ジョバンニが登る小高い丘にある)などが作り込まれています。


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白く光る天のススキ ― う~ん・・・何でどう作ろう。。。と、道具班の課題でした。それも、彼女の案です。

舞台上に並んでいたススキは、つくばひたちなか両カンパニーのメンバーやお母さま方が作ってくれたものです。

梱包用PPバンドをご存知でしょうか?あれを縦に裂いて、ビニールひもで巻いて作りました。

どこから、そのような発想が生まれるのでしょうね?


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板倉さんは、カンパニーにとって、とても大切なベテランの役者さんの一人です。

いつも稽古場全体を見ていてくれていて、必要な所に声をかけてくれています。

これから育ちゆく子どもたちには、特別な思いをかけていてくれるのも、大変ありがたいことです。

そして、クリエの他にも、色んな表現活動をしています。

朗読劇、後進の指導、自分が中心になってやっているカンパニーも持っています。また、役者としても、他の劇団でも活躍しています。

 

そして、これらの道具たちも作ってくれています。

 

そんな、スーパー兼業主婦の板倉さん、広島大学教育学部で、美術を専攻。

今年の茨城県芸術祭の美術展覧会の彫刻部門で、何と!!「特賞!!」を頂きました。「自分としてはまだまだ課題があるので、ちょっと恥ずかしいです・・・」とのことですが、すごいですよね。


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私たちのカンパニーに多大な貢献をしてくれていることに感謝し、これからも、益々のご活躍を祈り、応援したいと思います。

 

 

    があるということは、②もあるということですね。

別の道具たちもご紹介していきますので、お楽しみに。


今日は、舞台背景の裏話をしますね。

 

皆さん、会場で舞台に明かりが入ると、まず、背景に圧倒されたのではないかと思います。


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北にある白鳥座(北十字)から、南十字座へ、天の川沿いにジョバンニとカムパネルラが旅する場所の絵です。

 

これは、演出の順君が、何と、自宅で描きました。自宅といっても、集合住宅ですので、狭いです。ここで、4枚張り合わせた和紙に色を付けて、それをまた、張り合わせて・・・・・

点々と描かれている星は、実在する星だそうです。

 

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実は、順君は、小さい頃から、絵が大好きで、ずっと絵を描いていました。

絵を描くという自分と向き合う作業と、舞台を作るという多くの人と関わって一緒に作っていく作業と、どちらも彼の中では大事なものなのですが、これらは、全く別のものと思っていたそうです。

しかし、その二つがリンクしたらいいな、という思いから、前回の「おやゆび姫」から、背景の絵を描いています。

 

この絵を描くのに、5日間ほど要しました。

え?たったの5日?!って思いますよね。

 

舞台上に明かりが入ると、絵は、様々な表情を見せてくれます。

それは、舞台ならではの美しさです。

 

 

実は、クリエのスタッフや役者たちは、2足の草鞋(わらじ)といいますか、多才といいますか、あれをやっている人がこれもやっているということが沢山あります。

 

作曲家の金ちゃんは、映像もやっていて、あんなに熱いピアニストなのに、映像も撮ってくれています。時々、いつ撮っているのかと思います。

劇団クリエYou Tubeで検索してみてください。

 

道具たちも、多才なメンバーによる傑作です。

次回のブログでご紹介したいと思います。



昨日、ひたちなかカンパニーによる、「銀河鉄道の夜」の公演の幕を、無事下すことが出来ました。

 

ご来場くださいました皆様、ありがとうございました。

チケットが前売りの段階で完売し、当日券をお出しすることが出来ませんでした。

当日、おいでくださった方、お問合せくださった方、大変申し訳ございませんでした。

客席数は、限りがありますので、大変心苦しく思っております。

 

今回は、初めて、念願のピアノトリオの生演奏でお送りいたしました。

好評を戴き、また、私どもの夢が叶い、大変嬉しく思っております。

童話作家による、3部作の完結編に相応しい公演になったと思います。

 

ジョバンニが、最後に言うセリフを改めて、書きたいと思います。

 

「今日は、ケンタウル祭。

 星のお祭りだ。

 

 この大きな、そして広く深い星の世界が、ぼくを包み込む。

 この、星の祭りの日に、ぼくは、仲良しのカムパネルラと一緒に、銀河を旅してきた。

 

 ぼくが、初めて見た景色や、初めて会った人々。

 それらを胸に、ぼくは、また、明日から生きていこうと思う。

 

 カムパネルラ!

 君は、どこにいるのだろうか。

 あの南十字の向こうだろうか。

 ぼくは、君が、いつもぼくの心の傍らにいてくれることを願っている。

 ぼくは、ぼくの道をまっすぐ歩いて行こうと思う。

 本当の幸せを求めながら。」


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皆様の心に、この作品が末永く生き続けますことを願っております。

 

ありがとうございました。

ひたちなか公演に向けての、最期の稽古が終わりました。


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まだ、本番が終わっていないというのに、M1(オープニング曲)の前から、すでに、何人かの目には涙。

何故なら、それぞれの人生の中での様々な経験があって、それが作品と重なって、「今」感じるものがあるからなのでしょう。

 

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クリエの稽古の特徴の一つに、「作品を深く掘り下げる」という作業があります。

これは、クリエイティブスタッフが、この部分を大切に作品と向き合っているからなのです。

作品を作るには、形はとても大切です。でも、何を見せるためにこの形なのか、は、もっと大切です。

金ちゃんは、音楽で何を表現するか、いつも、深く考えて曲を作ってくれています。

演出の順と振付の美穂も、稽古場以外での、「練る」作業に多くの時間とエネルギーを割いています。

それらが、稽古場に持ち込まれるのですね。


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役者のテクニックももちろん、必要です。

テックニックで表現できるものもあります。

しかし、心で感じていなければ、深く感じていなければ、それを「表現」とは言わないと、わたしたちは解釈しています。それは、あくまでも「形」でしかないと。


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この感じるという作業は、子供たちも同じように求められています。それぞれの年齢と経験の中で、その子なりに精いっぱいに感じとることを求められていきます。

一人一人が稽古場で感じとっていったもの、それが積み重ねられ、「クリエっ子」と呼ばれる役者たちの「人」を作り、作品の深みを作っていくのです。


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役者たちは、天の川の住人の鳥捕りや燈台看守、死にゆく同世代のかおる子たちのどこかに、きっと自分の人生を重ねていることでしょう。何が本当に大切なのか、何が幸せなのかと問いながら。

そして、オープニングとエンディングでM1「銀河よ」を歌うときは、言葉、音楽、ダンスの振りの一つ一つを大切に、本当に大切に感じ取り、表現しているのだと思います。

それらが、この場の「気」を作っていき、お客様に何かが伝わっていくのでしょう。

 

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最後の通し稽古には、つくばでジョバンニを演じたえりさ、今は鹿児島で活動しているAYAKAさん、ダンスやパフォーマンスを仕事にしているTakuya、絵を描いてくれているなっちゃんなど、駆けつけてくれました。

 

沢山の方々に見守られ、役者たちは舞台に立ちます。

今回、この場でしか観られない、私たちだからこその「銀河鉄道の夜」、どうぞお楽しみに!!

 

 

まだ、3回目のチケットは、ご用意出来ますので、チケットまだの方は、お早くお願いいたします。

お問合せなどは、HPのお問合せフォームからどうぞ。

電話は、029-274-7701劇団クリエまでお願いします。

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