2014年5月アーカイブ

つくば公演が終わり、その2週間後には、リレーフォーライフの会場で、青空の下で「ごんぎつね幻想」のナンバーを歌いました。

その日の夕方には反省会があり、つくば公演は終わったのですが・・・・・

 

つくば公演の出演者、ご覧頂いた方々から、「おっ母って」「何だか嬉しくなってきた」が特に好評で、今でも、色々お話が出ます。

 

「おっ母って」

は、物ごころ付いた時から一人ぼっちのごんが、兵十の母の葬式を見送って歌う歌です。

「おっ母さんってどんななんだろう」と切なく歌います。

私の母は82歳まで生きていましたので、母の声も温もりも、愛の深さも知っています。その、私の母は、6歳で母を亡くしました。写真もビデオも無い時代です。母の記憶は無いそうです。手ぬぐいをかぶって箒で掃除をしている姿がぼんやりと心の中に残っているだけだと言っていました。

私を産み、母となった彼女は、幼い子供を残して死んではならないと強く思っていたようです。

そんな母から聞いた淋しさや哀しさが、このナンバーのベースになっています。

ごんぎつねの作者である新美南吉は、4歳で母を亡くし、継母が嫁いで来て、異母弟が生まれ、子供を育てたことが無い祖母(母親の継母だと思います)の所に養子に出されるのですが、その淋しさや哀しさも、私の心の中で重なり、ごんが歌うナンバーとして詩が生まれました。

それに、あのメロディとサウンドが付き、あのシチュエーションでごんが歌うと、あの様になるのです。観ていない方には全くわからずごめんなさい。でも、一幕ですでに、多くのお客様の目には涙があふれていました。

 

 

「なんだか嬉しくなってきた」

これは、二幕の最初にごんが歌うナンバーです。

ごんは、「なぜ」毎日兵十の元に届け物をしていたのでしょうか?

罪滅ぼしだったのでしょうか?

オリジナル版の文章を読んで、私が感じた最も大事なだと思った「なぜ」がこの詩の中に込められています。

それを、お客様が感じ取ってくださって、アンケートやfacebookに書いてくださったりしているのを読んで、私もとても嬉しくなっています。

自分のお客様ではなくて、知らない方が書いてくださっていることも嬉しい理由の一つです。

私の周囲にいるお客様からも、「毎日CDを聴いています。詩がいい。」と言ってくださるのを聞いて、「ごんぎつね幻想」を執筆上演して本当に良かったと思っています。

 

そして、この「なんだか嬉しくなってきた」に金ちゃんが付けてくれた音楽が、あの、最後の場面を作るきっかけになっています。

このメロディとサウンドじゃなかったら、あの最後は無かったのです。

それは、また後日、裏話としてお聞かせしたいと思います。

 

どのナンバーも外せないのですが、確かにこの2曲は、ごんぎつねのオリジナル版を読んだから、そして、南吉記念館で南吉の生い立ちを深く感じ取ることが出来たからこそのものなのです。

 

さて、ひたちなかも稽古が始まりました。

どんな作品になり、この2曲のナンバーも、誰がどんな風に歌ってくれるのでしょうか。

こちらも、皆さまどうぞお楽しみに。

 

5月もあと少しになってしまいました。

ひたちなかは、田植えも終わり、日に日に緑が濃くなってきています。

庭に最近とかげのとかちゃんがよく出没しています。

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昨日、第5回つくば公演の幕が下ろされました。

沢山のお客様がご来場くださいました。ありがとうございました。

 

私たちにとりましては2回目の、つくばでは初めての、カーテンコール中のなりやまない拍手をいただきました。

アンケートも沢山の方が書いてくださいました。嬉しいお言葉沢山ありがとうございました。

 

今回は、初めての試みがいくつかありました。

 

舞台上の佐藤学さんのあの大きな日本画。演出家の頭の中で思い描いていた効果が出るのでしょうかと、心配でした。

照明が入ると、絵が立体的に浮かび上がったり、白い空間に色が出たり、場面場面の心象が美しく表現されていました。

佐藤さんご自身も、ご自分の作品が、照明が入ることでこんなに表情が変わることに驚いていらっしゃいました。

お客様にも、大変好評でした。

 

舞台上で、ピアノを弾いてもらうのは、私の提案でしたが、ピアノという大きな楽器が、今回の作品の舞台上で違和感がないか。ピアノの音と録音された音が上手くかみ合うのか。ピッチは大丈夫かなど、色々心配しました。

結果は、とても良かったと思います。

お客様からも音楽が良かったとのお言葉を沢山いただきました。

作曲家の金藏さんには、この日、ゲネ、本番通して6時間、ずっと舞台上にいてピアノを弾いていただきました。大変お疲れ様でした。

 

小袖(着物)の衣裳も今回初めてでした。

前が肌蹴てしまったり、着崩れてしまったり、なかなか大変でした。小袖を着ていた時代、このような激しいダンスなど無かったでしょうから。

子供の裄上げ(肩上げ・肩で袖の長さを調節する)も、なかなか上手く出来ず、お母様方には悪戦苦闘させてしまい、申し訳なかったと思っています。

あの小袖は、子供の役者のお母様方の力作です。何日もミシンを動かしてくださったお母様方、ありがとうございました。

こちらも好評でした。

 

原作があるお話の舞台化も初めてでした。

今まで書いて来た作品は、空想の世界でのお話が殆どです。

南吉が書いたものになるべく添うように、しかも舞台作品としてのメリハリも欲しいと、色々と試行錯誤しながらの執筆でした。

演出家からのアドヴァイスや提案もありがたかったです。

 

「初めて」の一つ一つが、いい結果を出していけたと思っています。


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沢山の、本当に沢山の方々に支えられ、応援して戴きながら、無事「ごんぎつね幻想」つくば公演の幕を下ろせましたことに、深く感謝申し上げます。

 

来週からは、ひたちなかカンパニー始動です!!

新緑が美しいつくばです。


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プライベートの生活では、きっとそれぞれいろんな思いをしながらの半年であったことでしょう。様々な思いを抱え、乗り越え、そして、本番を迎えようとしている今日です。

 

クリエはあったかい。初参加のメンバーや舞台を初めてご覧戴いたお客様からよく聞く言葉です。

それは、きっと演出家や振付師の「臭い?」「香り?」「オーラ?」よくわかりませんが、醸し出すものに惹かれる人々が集まるからなのでしょうね。

 

稽古場は和やかに、求めるものは高く。演出家のモットーです。

これを「決して怒らず、あきらめず」と評してくださった方がいます。

その成果を舞台でお客様に楽しんで戴く時間が間もなくやって来ます。

 

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晩秋のつくばで始まった稽古。

つくばおろしの寒い季節にスタッフの打ち合わせがあったり、大雪で稽古が中止になったり、春の初めに合宿したり・・・・・季節の移ろいと共に稽古してきた半年でした。

 

稽古も残す所あと1回!!

明日は衣裳付き、道具入りの通し稽古を2回します。

あさってはいよいよ劇場入りです。

 

1400からのチケットは完売いたしましたが、1730からのチケットはまだ余裕があります。お時間のある方、是非おでかけください。

 

では、劇場でお待ちしております。
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