2014年3月アーカイブ

つくば公演成功に向けての合宿がありました。

いやあ、疲れました!!

いつもなら3日間の合宿が、場所が取れず、2日間なのです。

今回は、ここまでやりたいという目標が明確でしたので、兎に角2日間で、目標達成に向け、細かく稽古計画を立て、スタッフ、役者、共に集中して稽古しました。

食事と入浴、睡眠以外は、本当に稽古のみ。

いつもなら、散歩したり、星を眺めたり、花火のようなイベントや、自由な時間も多少はあるのですが、食事が済んだら即稽古、ふろ上がりも就寝まで稽古。

 

2日目は、音響さんも来てくださり、音楽担当の金ちゃんのとなりの席で一緒にお昼ご飯。

「つるさんと かめさんの ように つるつる飲まず よくかめかめ! いただきます!」

で食べ始まり、

「つるさんと かめさんのように つるつる飲まず 良く噛んで 食べられましたか?

ごちそうさまでした!」で、終わります。

今日がクリエ初参加の音響さんはちょっと戸惑いながらも、みんなの中になじんでいきそうな雰囲気でした。

 

 

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午後、昼食の後もすぐに稽古。やっと目標までたどり着きました。

さあ、通します!!

 

今度は、全員集まって「ワクワク!! ドキドキ!!」

そして「#$%&¥!!!」なんだかよくわからないことを叫びます。

良~く見ると、応援に来てくれたひたちなかメンバーも入っています。

 

 

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これにも、音響さんはきっとビビったに違いありません。

「こんなクリエですが、宜しくお願いします。」なんて横で思ってしまいました。

 

そして、通しが始まりました。

M1(1曲目のオープニングのナンバー)、音に合わせて金ちゃんのピアノが響きます。

 

 

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うおおおおおお!!!!!

生の力って凄い!!!!!

優しい中にも思いが沢山詰まったM1です。

 

 

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BGMも金ちゃんのピアノです。

登場人物を優しくピアノの音色が包みます。

 

最後、ごんがいよいよ兵十の火縄銃に撃たれます。

兵十は、栗やきのこの届け物をしてくれるのはごんだと、初めて気づきます。

「ごん、お前だったのか・・・・・・・」

南吉のオリジナル版では、「権狐は、ぐったりなったまま、うれしくなりました。」と書かれています。(スタッフは直筆原稿を南吉記念館で目にしています)

クリエ版では、

ごんが栗を初めて兵十に届ける時に歌った歌を再び歌います。

 

♪ひとりぼっちのごんぎつね

 ひとりぼっちの兵十

 

 これからは一人ぼっちなんかじゃない

 

 喜んでくれる人がいる

 待っていてくれる人がいる

 

 なんてうれしいことなんだ

 

 

兵十役のIZM君の目から大きな涙の粒がポトリと落ちました。

かの音響さんの目にも涙が光っていました。

 

この通し稽古で合宿は終わりました。

これからの1ヶ月、心を一つにして本番に向かっていきます。

つくば公演のチラシが出来ました。

 

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かわいいごんの絵、今回もなっちゃんが描いてくれました。

PCで見るとかわりにくいですが、充たされたかわいい表情のごんです。

下地は、紅茶で染めたとか。

やわらかく、あたたかみのあるチラシが出来ました。

 

チケットも発売になりました。

このHPからも購入出来ます。

 

 

メンバーは、明日から合宿です。

まだ振付も残っています。最後の場面も決まっていません。

合宿でメドが立つようにしなければなりません。

密度の濃い合宿になりますように。

 

合宿の様子なども、また皆さんにお知らせしたいと思います。

3.11

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3年前の今日、東日本大震災が起き、その後、原発の事故が起きましたね。

 

電気が消え、真っ暗だったあの夜、星がなんと美しかったことでしょう。

私が住むひたちなか市は、水道の復旧に時間がかかりました。そこで実感したことは、電気は無くても生きていけるけれど、水が飲めなければ生きていけないということでした。

 

あのあと、テレビ朝日のニュースステーションという番組で「原子力に思う」と題して、各界の方々にお話を伺う特集が組まれました。

毎晩、お一人ずつ、お話を伺うのですが、最初の方は、養老猛さんでした。

養老さんは「価値観が変わると世の中が変わる」と、おっしゃっていました。

それを受けるかのように、倉本聰さんは「小国でもいいと思う。尊敬される国であれば。哲学を持ったね。」と話されていました。

 

大地震や原発事故は、哀しみを伴う大変な出来事だけれど、それを機に、日本は大きく変われるチャンスでもあると私は思いました。

新しい価値観の元、東北は世界のモデルになるのだろうか、そうしたら、犠牲になられた方々も喜んでくださるだろうか。

そんなことを強く願いました。

あの戦争の後、日本が大きく変わり、平和な主権在民の時代に生まれて本当に良かったと思いながら私は育ちましたので。

 

震災直後は、それぞれが色んな事を感じ、考えたに違いありません。

「絆」という言葉もあちらこちらで耳にしました。

 

国にとっても、一人一人の人にとっても、この地球という星にとっても、本当に大切なことって何なのでしょう。

3.11は、あの日をきっかけに私たちが感じた大切なものへの思いを忘れない日にしたいと、3年目のこの日に思いました。

毎回、公演の前にしていただく、テノール歌手の塩塚さんによる発声レッスン。

今回もお願いしました。

 

 

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彼は日本を代表するスピントテノールで、知る人ぞ知る方です。

初めてレッスンに参加する大学生たちは、声の迫力に度肝を抜かれた様子。

私が中学生の時だったと記憶しているのですが、マリオ デル モナコという、イタリアのオペラ歌手の歌を水戸市の県民文化センターで聴きました。その時の記憶に塩塚さんの声は似ています。

確かに、大きくて、力強くて、ドラマチックで、日本人離れしていて、初めて聴く人はびっくりします。

でも、お話する時は、とてもソフトで優しいのです。

 

何故、毎回公演の度に塩塚さんにレッスンをお願いしているかというと、声が大きいから、ではなくて、説明が論理的で、科学的で、わかり易く、やり方を掴むと劇的に声が変わり、歌うことがとても楽になり、楽しくなるからです。

 

そう、声が劇的に変わるのです。

今回、主役のごんを演じるえりさは、音程も正しく、リズムも正確なのですが、今一伸びた声が出せていませんでした。

全体レッスンの後、個人レッスンを受けたえりさの歌の伴奏をするために、レッスン室に入った私は、びっくりしました。

おお!!声が響く場所をみつけたのです。そこにはまると、ポーンと伸びのある声が出るのです。

「やったね、えりさ!!」

 

今回の公演では、ごんのソロが沢山あります。

面白い歌、楽しい歌、切ない歌、美しい歌・・・・・

えりさがどんな表現をするか、楽しみにしていてくださいね。

「小野さんが語っているのを聴いていて、泣きそうになっちゃった。すごいですね、あの方。」

日曜日、稽古後、「ヒマラヤ」というカレー屋さんで、夕飯を食べながら、兵十役のIZM君が言うと、

「だって、小野さんの語りの後ろには、すご~く深いものがあるから。南吉のことをとても深く研究していらっしゃるんだから。」と私。

「私、読みましたよ。小野さんが書かれた『詩碑の散歩道』。すごいですね。」と、しもりぃ。

 

 

こんなすてきな方が身近(つくば市)にいらっしゃったのですね。

いつも、出逢いは、ふとやってくるものですね。

 

昨年の1027日、つくば公演のためのオーディション。その会場で

新美南吉生誕百年

    ふたたびごんぎつねの里より

        南吉童話へのいざない in つくば

というチラシを、演出の順君がみつけました。

1117日につくば市のさくら民家園で、と書いてありました。

 

この日、私は、中央公園の中にある古民家を訪ねました。

そこで催されたのは、お二人のストーリーテラーによる、温かく優しい雰囲気のお話の会でした。

 

最初のお話は「権狐」(原作)でした。

おお、オリジナル版ではないか!!

 

他にも沢山童話を語ってくださったり、南吉のエピソードや、ヘルマンハープの演奏などがあり、そのどれもが私の心に優しく響くものでした。

中でも「去年の木」と「ひとつの火」は、心に残ったお話でした。

 

― 私が感じていた南吉という人となり、「ごんぎつね」で南吉が伝えたかったもの ―

それと、なんと近いことでしょう!!

私は、この会に参加して、心が温められただけでなく、とても心強くなり、自信を持って作品を上演していいのだな、と自分に言い聞かせたのでした。

 

その後ずっと、心に温めていた思いがあり、今年2月初め、思い切って小野さんに連絡をとってみました。

カンパニーのメンバーに南吉とその作品についてのお話をして戴きたいということと、今回の作品の『語り』をやって戴けないかというお願いをしてみました。

小野さんはご快諾くださり、私たちとのお付き合いが始まりました。

 

それが、冒頭の一節につながるのです。

 

 

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小野さんの著作を、今、役者とスタッフが読んでいます。

このブログを読んでくださっている方で、本が欲しい方は、劇団クリエのお問合わせフォームから、お申込みください。

小野さんからお譲り戴けます。

 

日本図書館協会選定図書

改訂増補版

『南吉童話の散歩道』

小野敬子著

中日出版社

定価¥1,500+税

 

『新美南吉

詩碑の散歩道』

小野敬子著

中日出版社

定価¥1,500+税

 

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